京都府立大江高等学校の学力向上フロンティア計画「OE-Study」のオフィシャルサイト。

◆ 歴史のひとこま ◆ ~1月8日~

 16世紀は、「ルネサンス」と呼ばれる芸術革新運動が起こった時代です。この時代には、キリスト教の権威からの解放を求めて、人物中心主義の芸術が復興しました。また、ルネサンス期は同時に科学精神が芽ばえ始めた時代でもありました。ポーランドのコペルニクスが地動説を唱えたのはこの頃です。ミケランジェロ・ブオナローティ(1475年3月6日~1564年2月18日)は、この時代に生きた彫刻家で画家、建築家で詩人でもあった人。「最後の審判」というシスティナ礼拝堂の絵を描き、「ダヴィデ像」を造った人物です。
 17世紀は「科学革命」の時代と呼ばれ、自然界の研究に大きな進歩があった時代です。そして、ルネサンス期に活躍したミケランジェロが死んだ年にガリレオ・ガリレイ(1564年2月15日~1642年1月8日)が生まれ、この時代を代表する科学者となります。彼は地動説を立証し、天文学の父と称されました。そして、このガリレオ・ガリレイが死んだ年に生まれたのが、アイザック・ニュートン(1642年12月25日~1727年3月20日)。万有引力の法則を発見し、物理学に大きな業績を残しました。
 こう並べると、歴史の流れが見えるのではないでしょうか。宗教的な権威から解放され、科学的な真実に目覚めつつある時代(ミケランジェロ) → 科学革命時代(ガリレオ・ガリレイ) → 科学革命時代の大成(ニュートン)という流れが。そして、それぞれの歴史を、偉大な人物がリレーしました。
 今、私たちが「常識」と思っていることも、先人の多大な努力の結果、「常識」となったことが多いのです。先人からの「努力」「その結果得られた知識」のリレーで、私たちの日常生活は成り立っていると言っても過言ではありません。折しも今日はガリレオ・ガリレイが死んだ日。年の初めにあたって、偉大な先人達を、そして彼らの努力を振り返ってみましょう。また、これら「知識」をよりよく吸収することが出来るのが「読書」ですから、高校生の間にできるだけたくさん本を読みましょう。本は先人の知識の集大成です。

 

京都府立大江高等学校 
教  諭 山 田 義 治