京都府立大江高等学校の学力向上フロンティア計画「OE-Study」のオフィシャルサイト。

数学科 他校種連携について

 大江高校数学科は、地域の小学校、中学校や府内の大学と積極的に連携を図っています。
 数学という教科は、積み重ね型の教科と言われるように、一度つまずくと、その挽回が容易にできないことがあります。それは、小学校、中学校、高校の学習が繋がっているからです。従って、教員も、その繋がりを意識した授業を行う必要があります。そこで、地域の小学校と大江中学校、そして大江高校が互いに交流し、他校種での学習内容を理解するよう努めています。また、年に1回、大学で算数・数学教育に関して研究しておられる先生に来ていただき、客観的な視点から見た校種間の繋がりについても勉強しています。
 このような努力を積み重ね、大江高校の生徒に、興味を持ちやすく、分かりやすい数学の授業を提供できるように、数学科の教員全員が心がけています。

(1)大江中学校との連携(平成19年度より実施)

第1学期、第2学期に1回ずつ実施しています。第1学期は、中学校の先生に高校まで来ていただいて、授業公開、研究協議をしています。高校の授業は、中学校より学習量が多く、進度も早くなります。その中で、我々が気を付けるべき点を教えていただいています。また、高校からは、中学校でより重点的に指導いただきたい点を示しています。
第2学期は、中学校に行き、授業参観、研究協議をしています。授業参観だけではなく、小中連携の様子や福知山市内の中学校同士の連携の様子なども教えていただき、状況を把握して中学生がつまずきやすい点を知ることにより、高校の授業で再度その箇所を復習し、理解しやすいよう工夫しています。

(2)大学との連携(平成20年度より実施)

夏季休業中に実施しています(初年度のみ第2学期に実施)。大江地区には大学などの上級学校がないため、京都市内の大学の先生方にお願いし、各校種の特徴や考慮すべき点について、客観的なご意見を頂戴し、中高連携、小高連携にも活かしております。平成20年度、21年度は、分数教育を中心として、子どもの発達段階に応じた指導法の重要性に気付かせていただきました。平成22年度は、小学校と中学校・高校における考え方の違いを理解した上で指導・連携することの大切さを学ばせていただきました。開催時には、近隣の小・中学校にも案内をし、例年、校種を超えて意見交流でき、大学の先生からアドバイスを頂戴できる場となっています。
    また、平成21年度は、夏季休業中に、本校普通科の数理科学コース選択者を対象に、数学の美しさやこれからの数学について講演していただきました。今後も、このような機会を提供できるよう努めていきたいと考えています。

(3)地域の小学校との連携(平成22年度より実施)

1~2か月に1回のペースで実施しています。小学校の授業参観、研究協議に参加させていただいています。小学校は、中学校・高校と大きく異なり、基本的に1人の先生が様々な教科を教えていらっしゃいます。つまり、算数・数学の専門家とは限らないのです。そこで、小学校での学びが中学校、高校へとどのように繋がっていくのか、より専門的な立場から示しています。第3学期には高校の授業も公開し、相互に学びあえるよう努めています。
また、小学校の授業では、具体的な道具などを用いて、興味を持ちやすいような工夫をされます。このような工夫は、機会を見つけて、高校の授業でも活かしていきたいと考えています。